■脇差 銘粟田口近江守忠綱(江戸時代中期)■
一竿子忠綱の初期銘。二代目近江守忠綱。 天明四年千代田城中に於て時の大老田沼意次を討った佐野善左衛門の用いたのが一竿子の大脇差であったので「世直大明神」と囃立てられた。 刀、脇差とも新刀姿に平肉がつき、先張り、先反り気味で切先延び、品位がある。よく鍛えた杢目肌に焼幅広く匂足の長い丁子乱で、刃中に砂流しがかかっている。一竿子の若打ちであろう。
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