■刀 銘肥後国同田貫宗廣(江戸時代後期)■



水心子正秀門人。明治四年没。七十八歳の作刀がある。 小板目よく詰んだ地肌に備前伝の匂出来の互の目丁子を焼いたものと小板目に小沸出来の小互の目丁子を焼いたものがある。同田貫一門が栄えたのは戦国時代斬味がよく業物が造られている。 文禄の役には加藤清正に従って渡海、彼の地にて鍛刀したと伝えられる。 この刀は、重ね厚く平肉ついて豪壮な刀姿で、焼幅広く沸本位 で大湾れ地鉄は板目にやや柾が流れ見るからに実用刀にふさわしい。

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